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  税金対策ノススメ -各種個別事項編-

 4.外貨収入があった場合は? (Google Adsenseとか)

 さて、前回の「アフィリエイトの税金は?」に関連するのですが…
 最近ではインターネットの普及によって、日本にいながらでも外国(企業など)からの収入を得ることができます。当然その場合には貰える報酬などは外貨によって支払われますが…
 やっぱり収入を得ている以上、所得税から逃れるわけにはいきません。しかしながら、この場合の所得税はどうなるのでしょうか?今回は、そのことについて述べたいと思います。


 外貨で収入を得るパターン


 外貨で収入を得た場合のパターンとしては…

1. 銀行口座などに、外貨で直接振り込まれた
2. 外貨建ての小切手を受け取った

 さらに、その後取る行動としては以下の2パターンが挙げられると思います。

A. 年内のうちに(受け取り直後でも)円に換えた
B. 外貨のまま保有した

 ですね。1. 2. によって変わってくるポイントは、「現金として受け取った日付が変わる」ことで、年をまたいだ場合にヤヤコシクなります。まぁコレについては、外貨でも日本円でも同じ事が起こるので、詳しい解説は別項にて行いたいと思います。
 ココでは主に Google Adsense を利用して収入を得た場合に焦点を当て、2. の場合を想定しましょう

 次に、A. B. によって変わってくるポイントは、「確定申告をする際に保有している通貨の違い」ですね。では、この2つの場合における扱い方について説明しましょう。


 基本的なところとしては (収入額の考え方、為替レート)

 外貨の状態では、所得税の算出を行うことができません。そのため、

日本円に換算して所得税を算出します

 そうして、他の収入と合わせた後に税額計算を行うのです。
 そのときに使用するレートは

報酬が確定した日のレートを適用してください
ぶっちゃけ小切手を換金した日が現実的でしょうが

 それでは、以上のことを踏まえて、各場合について見てみましょう。


 A. 円に換えた場合

 この場合がヤヤコシイです。すでに円に換わっていますが、その取得した円の額面が収入額とはならないからです。
 どのような流れになるかを書いてみましょう

 1. 円による収入額の決定
      使用するレートを適当に選んでください。このときの額が、外貨による所得額になります。
      この収入を、どの所得として扱うかによって、2. の金額との関わり方が変わります。

 2. 実際に換算した金額と、1. の収入額の差を出す
      (実際の換算額)−(1. で決めた収入額)=(
為替差益、もしくは差損
      となります。
この為替差益、差損は雑所得として計算されます

 3. 換算や取り立て(振込み)にかかった手数料などを算出する
      この手数料等は、1. の必要経費として勘定することが可能です。

 4. トータル計算
       1. が雑所得として扱われているなら…
        (1. の金額)+(2. の金額)−(3.の金額)=(外貨による雑所得)

       1. が雑所得以外として扱われているなら…
        (1. の金額)−(3. の金額)=(外貨による○○所得)
        (2. の金額)は、別途雑所得として計算する


 こういう具合になります。要は、

為替差益(差損)分を(ある程度)操作可能

 なのです。


 B. 外貨のまま保有した場合

 この場合はまだ為替差益(差損)が決定していないため、結構シンプルです。

 1. 円による収入額の決定
      使用するレートを適当に選んでください。このときの額が、外貨による所得額になります。

 2. 取り立て(振込み)にかかった手数料などを算出する
      この手数料等は、1. の必要経費として勘定することが可能です。

 3. トータル計算
      (1. の金額)−(2.の金額)=(外貨による○○所得)

 こういう具合ですね。形式的には

3. の金額(日本円)分だけ外貨預金をした

 ような形になります。今後、この外貨を日本円に換算した場合にその為替差益が雑所得として計上されるのです。(で、日本円に換算した年に所得として計算する)


 結局どうなの?

 まとめると、

 ・外貨による所得を雑所得として扱う
   →手に入った日本円分だけが所得となる

 ・外貨による所得を事業(もしくはその他)所得として扱う
   →為替差益(差損)分だけ雑所得とすることができる

 こんなところですね。妥当な選択肢としては、

 ・事業所得の控除より少ない金額なら円に換金
 ・金額が大きければ累進課税、事業税を考慮して外貨で保持
  →為替差益は次年度に持ち越す

 で申告するのがイイでしょう。もちろん、為替差益が出ないと損するので、日本円換算は適宜円安の際に行う方がいいでしょうが。


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